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(SF小説)「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」by 小川一水 [その他::趣味::本]

たま~に出てくる趣味の本の紹介の記事です。[あせあせ(飛び散る汗)]
自己満足の記事ですが、今回もお付き合いいただければ幸いです...
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今回ご紹介するのは、小川一水さんによるSF小説の一つの「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」です。[ぴかぴか(新しい)]
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全2巻構成で、2巻目のほうがページ数は多いですね。

時代設定としては、6500年ほど先の未来で、人間がいろいろな銀河に進出していき、むしろ太陽系よりも他の銀河のほうが人類が圧倒的に多くなったような時代です。[ひらめき]
そして、辺境の銀河の中のさらに辺境にある巨大ガス惑星を周回する都市型宇宙船団で構成された場所が舞台で、ガス惑星の中に滑空する昏魚を捕獲して生活をしている環境です。
小説の中でも、その昏魚の漁に関する部分を中心に話が展開されます。[るんるん]

昏魚は生活に必要な食料や資材、そしてエネルギーにもなり、分解・解析・合成という過程を経て必要な物質に変化されます。[わーい(嬉しい顔)]
船(宇宙船)はコアとなる部分と形を自由にできる粘土のような外装素材から構成されていて、外装素材を人間が想像するイメージから構成する(デコンプ[exclamation]する)ことで、網などに変形して漁を行います。
ただ、漁は夫婦で行うことが習わしとなっていて、夫側が操船し、妻の側がデコンプする役割となっています。デコンプは誰もができるわけでもなく、才能の違いも出るというところがポイントですね。

物語としては、本来、夫婦でしか漁ができないところに、いろいろな経緯から操船に女性が着くところから
始まります。
そして、単に女性というだけでなく女性どうしということで、いちおうジェンダー系の話も盛り込んだ内容になってますね。[ダッシュ(走り出すさま)]
(とは言っても、自由な形での恋愛という意味での描写ですよ。)

設定としては、なかなか入り組んだ内容になっていますが、小説の中ではわかりやすく説明されてました。[グッド(上向き矢印)]
後半には、宇宙船団がなぜ辺境の地に追いやられているかという(隠された)理由や、そのために秘密裏に実行されそうになっていた陰謀を阻むなど、大いに盛り上がっていきます。
もう少し説明したいとも思うのですが、あまり書くとネタバレに近づくので、これぐらいまでにします。[むかっ(怒り)]

なかなか面白い設定のSF小説でした。[わーい(嬉しい顔)]
やはり小川一水さんの小説はわかりやすく書いてくれているので、SF小説ですが読みやすいですね。

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (ハヤカワ文庫JA)
ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-35)

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[小説] GATE : ZERO 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり by 柳内たくみ [その他::趣味::本]

たま~に出てくる趣味の本の紹介の記事です。[あせあせ(飛び散る汗)]
自己満足の記事ですが、今回もお付き合いいただければ幸いです...
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今回紹介するのは、以前紹介した小説の「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」(Season 1)とその外伝、そして続編(Season 2)の「GATE Season 2 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり」の一連の内容の始まりとなる「GATE : ZERO 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり」です。[ぴかぴか(新しい)]
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GATEシリーズのお話は、Season 1で「銀座事件」として銀座に異世界への門が開き、異世界の国からの侵攻から始まりました。[がく~(落胆した顔)]
Season 1では「銀座事件」を鎮圧した後に、自衛隊が門から異世界に進出していったところからの話になっています。つまり、「銀座事件」については簡単に触れられた程度でした。[あせあせ(飛び散る汗)]
GATE : ZEROは、その事件の1週間について描かれています。[ひらめき]
最終的に侵攻は鎮圧されることがわかってはいるのですが、当初の混乱と被害、そして、どのように反撃・と鎮圧が行われていったかの内容ですね。[わーい(嬉しい顔)]

主人公は、Season 1と同じ男性(自衛隊員)ですね。すでにオタクでかなりいい加減な感じの部分もあるが、しっかりと対処していくというキャラクターは(当たり前ですが)そのままですね。[ダッシュ(走り出すさま)]
他の登場人物も、一部はSeason 1の人物もちょい役的に出てきますが、基本的には新しく出てきた人物のほうが多いかもですね。(そういう意味では、Season 2の人物はほとんど出てきてませんね。)

GATEの始まりの話として、結末は先にわかっているものの、なかなか手に汗握るシーンもあり、残虐的な描写もあるものの、やはりGATEシリーズの作品として、とても面白かったです[exclamation×2]
次に、Season 3が出てきてくれるのが楽しみですね。(Season 2の最後は、それを匂わせる終わり方になってましたので。[あせあせ(飛び散る汗)])
Season 1のアニメも、3クール目以降を実現してほしいなぁ...

ゲート0 -zero- 〈前編〉: 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
ゲート0 -zero- 〈後編〉: 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

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[小説] お迎えに上がりました。~国土交通省国土政策局幽冥推進課~ by 竹林七草 [その他::趣味::本]

ときどき出てくる趣味の本の紹介の記事です。[あせあせ(飛び散る汗)]
今回もお付き合いいただければ幸いです...
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今回、紹介する書籍は、竹林七草 著の「お迎えに上がりました。~国土交通省国土政策局幽冥推進課~」です。[ぴかぴか(新しい)]
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これまでに小説として5巻までが出ており、まだ最終巻ではないですね。
なお、ジャンプ+で漫画化もされており、小説の5巻までの部分までで最終巻となっています。
漫画のほうの内容は、小説にかなり近い内容です。[グッド(上向き矢印)]

主人公は女性で、入社日に会社が倒産して無職になったところから始まります。[ひらめき]
これまでも就職については良いできごとの無い主人公、貧乏でも明るく生きています。[ダッシュ(走り出すさま)]
たまたま見つけた国土交通省の臨時職員募集に応募し、そこで採用され、いろいろな「仕事」をしていくお話という内容です。[るんるん]
なお、部署としては、国土交通省の一組織ではあるものの、国土開発の妨げになる地縛霊などの立ち退きの対応を行う主人公以外は妖怪だらけの幽冥推進課という部署で、国土交通省の中でも実態がよく知られていないまさに幽霊部署としか思われていないという状況で、現実の国土交通省ともうまく(?)折り合いをつけてるというところでしょうか。

幽冥推進課の役割としては、何かしらの未練を残して成仏されずに残られている元国民様を、一人一人の心残りを無くしていくというものです。[ひらめき]
妖怪や幽霊などが出てくるが、おどろおどろしいものではなく、全体的にはコメディータッチで進むので、掛け合いなども含め、非常に笑える部分が多いです。
また、幽霊や地縛霊だからと言って、恨みや呪いというものはありません。
一つ一つの話の最後には、非常に泣ける話になっているものが多く、良いお話がいっぱいの小説です。[グッド(上向き矢印)]

ネットでもブログで書評を書いている人は少ないですが、これはぜひ読んでもらいたいと思う作品です[exclamation]
全体的には面白おかしく進む部分が多いですが、それぞれの話の最後に胸が熱くなったり、感動の涙が出てくるお話が多いです。
漫画のほうも同じように感じられますので、そちらを読まれてもいいかもしれません。
個人的には、この作品がアニメ化やドラマ化、映画化をしてほしいというか、ぜひそうなるべきだと強く願っています。[わーい(嬉しい顔)]
もちろん、小説のほうはまだ終わっていないので、今後も新しい巻が出るのが楽しみです。

なお、この作者は、ホラー系の小説も書いていて、そういう意味の幽霊系の小説もあります。[ひらめき]
小説だけ書かれているわけではなく、会社員との二足の草鞋だそうですが...[ダッシュ(走り出すさま)]

お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 (集英社文庫)
お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 2 (集英社文庫)
お迎えに上がりました。 3 国土交通省国土政策局幽冥推進課 (集英社文庫)
お迎えに上がりました。 4 国土交通省国土政策局幽冥推進課 (集英社文庫)
お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 5 (集英社文庫)

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[小説] 創竜伝 by 田中芳樹 [その他::趣味::本]

ときどき出てくる趣味の本の紹介の記事です。[あせあせ(飛び散る汗)]
今回もお付き合いいただければ幸いです...
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田中芳樹さんの小説と言えば、かつては「アルスラーン戦記」や「タイタニア」のように未完で10年ほど放置状態の作品が多くありました。
今回紹介する「創竜伝」もその一つです。[ぴかぴか(新しい)]
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これもまさか完結する日が来るとは思ってませんでした。[あせあせ(飛び散る汗)]
全部で15巻がありますが、第1巻からだと30年以上経って完結しています。特に、14巻が16年ぶりに刊行されたというのが、長くなった理由の一つですね。
現実では昭和から平成にかけての刊行ですが、作品の中では1年も経たない期間のお話となっています。なので、序盤と中盤では、主人公たちの周辺の環境がさすがにちょっと変わってますね。(物語には影響するものではないですが。)

物語の設定としては、現代の日本です。[ひらめき]
そこに登場する4人兄弟が実は四海竜王の子孫かつ転生した姿で、当初は現代で中盤以降は天界(仙界)も含めて悪と闘うという内容です。[るんるん]
四海竜王が転生したということなので、それぞれが龍王への変身も行うという、なかなかスケールの大きな話です。
また、天界や仙界の話、そして、四海竜王という言葉があるように、中国の道教の世界をモチーフにした世界観も入っています。

第1巻から4巻では、主人公の兄弟たちが一人ずつ龍王への変身が可能になっていくさまが描かれています。
OVAとしてのアニメ化はそこまではされています。(25年以上前ですが。[ダッシュ(走り出すさま)])
中盤以降は他にも幼馴染みなどにも仙界に関係のある人物の転生だったりする登場人物も出てきたりします。
当初は、人界での日本やアメリカなどの有力者が敵となっていましたが、中盤以降から展開で龍種と対立する牛種との闘いとなっていきます。[ぴかぴか(新しい)]

前半は日本やアメリカなどが舞台ということもあり、作者の政治思想的な表現のある部分もいろいろと出ていました。[あせあせ(飛び散る汗)]
ただ、終盤は現実世界の政治の状況などかなり変わったので、つながりを持たせるのが無理のようで、そういう部分はほとんどなくなりましたが。

最後の終わり方は、まだまだ続きの発展を可能にさせるような感じではあるのですが、とりあえずは続編や外伝の予定はないということになってますね。[ふらふら]
第三者からの創作というのはありるかもしれませんが。
いずれにしても、長くかかっていた話が完結したのはうれしいですし、内容は面白かったです。[わーい(嬉しい顔)]

創竜伝(1)超能力四兄弟
創竜伝2摩天楼の四兄弟
創竜伝3逆襲の四兄弟
創竜伝4四兄弟脱出行
創竜伝5蜃気楼都市
創竜伝6染血の夢
創竜伝7黄土のドラゴン
創竜伝8仙境のドラゴン
創竜伝9妖世紀のドラゴン
創竜伝10大英帝国最後の日
創竜伝11銀月王伝奇
創竜伝12竜王風雲録
創竜伝13噴火列島
創竜伝14月への門
創竜伝15旅立つ日まで

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[SF小説] 屍者の帝国 by 伊藤計劃×円城塔 [その他::趣味::本]

ときどき出てくる趣味の本の紹介の記事です。[あせあせ(飛び散る汗)]
今回も、お付き合いいただければ幸いです...
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今回紹介する小説は、伊藤計劃×円城塔 著の「屍者の帝国」です。[ぴかぴか(新しい)]
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作者が二人で構成されているのは理由があります。
まず、伊藤計劃さんについては、以前に2つの作品について紹介しました。(ここここ)
長編小説としては、これと合わせて3つしか執筆されていません。というのも、この作品の執筆を始めてすぐぐらいに亡くなられてしまったからです。[もうやだ~(悲しい顔)]
本来は、そういう作品は未完でそのまま出版もされないものがほとんどですが、これについては伊藤計劃さんの晩年に繋がりが多かった円城塔さんが完成させたという経緯です。[ひらめき]
そして、他の2作と同様に、この作品も「Project ITOH」としてアニメ映画化や漫画化もされています。[グッド(上向き矢印)]
もっと存命されて、もっと作品が出ていたら、どれだけ面白い話が読めたのだろうと思いますよね[exclamation]

作品の舞台は、19世紀末の世界です。日本で言うと明治時代ですね。
ただ、パラレルワールド[exclamation]のような設定で、そのときに全世界を覆う通信網が網羅されているなどの状況になっています。
その中で、屍体の蘇生技術が確立され、その屍者を労働や手伝いなどに使用するという世界になっています。ただし、屍者は特に意識や自我はなく、命令された通りに動くロボットのようなものになっています。
この中で、医学生だった主人公がイギリスの政府の諜報機関の一員となり、諜報活動を行うところから始まります。
その中で、人間のような行動をする屍者の調査の中から、最初の屍者であり、屍体ではなく生体から屍者になった「ザ・ワン」を探すことになり、いろいろな国へ向かい、危険な状況にも会うという展開になります。


舞台としては、ヨーロッパや中東だけでなく、日本も登場します。[わーい(嬉しい顔)]
19世紀末の世界をベースに、一部の技術などで現代に近いものがあったりと、なかなか面白い設定ですね。
あと、人間が死亡すると21グラム軽くなり、それが生者との違いという設定もあったりします。そして、死体を屍者とするために霊素を使って脳に作用させるというところは現実には無いところですね。[ひらめき]

全体的に、ちょっとおどろおどろしい感じの印象を受けるかもしれませんが、それ以上に話に引き込まれる感じですね。[グッド(上向き矢印)]
生と死の違いは何かということも考えさせられるような感じです。
これもかなり良かったですよ。[るんるん]



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